バングラデシュをはじめ、中東・東南アジアに「バクシーシ」という習慣があるのをご存じだろうか。バクシーシとは低・中所得者層が富裕層に要求する金品のことである。 チップとは異なり、バクシーシは余裕ある者が貧しい者に金品を与えることで得られる徳とされている。貧しい者は逆にもらうことで間接的に功徳に貢献できる。「ありがたくいただく」というより「当然もらってあげる」という感覚に近い。このような文化は非イスラムである私たちを困惑させる。 バクシーシはあらゆる場面に存在する。町を歩けば出会い頭に金品を要求される。役所でさえも迅速な手続きには賄賂を、と彼らは実にあっけらかんと要求してくるのだ。 ローカルスタッフの話では、バクシーシは地域古来の階層制度の解消を難しくしているという。富裕層は喜捨さえしていれば周囲の反感を買わずに富を集中できる。一方で低・中所得者層は何もしなくても、バクシーシに頼ることで最低限
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