鹿児島県の伊藤祐一郎知事は25日、同県阿久根市の竹原信一市長と県庁で面談し、混乱を招く竹原市長の市政運営について改善するよう説得を試みた。伊藤知事は、竹原市長が議会を招集しないことは地方自治法に違反すると説明したが、竹原市長は「自分と市議会は『不信任』の関係にある」と持論を展開。状況打開の具体策にはたどり着けなかったという。 面談は非公開で知事室で70分以上に及んだ。伊藤知事は、(1)議会の要求に基づく速やかな臨時議会の招集(2)専決処分した標準税率を下回る固定資産税の減税条例の廃止(3)専決処分した職員給与と議員報酬を改正前に戻すこと――の3点を求めた。 伊藤知事によると、終始和やかな雰囲気で進んだが、竹原市長から改善の意思は示されなかった。竹原市長は「市民の生活を守るためにやっていること。議会の『不信任』の中で私は行動している」と反論し、公務員給与が高すぎるなどと主張したという。