自然界には興味をそそるものや出来事がたくさんあるが、なかでもオスとメスの両方の生殖器をもつ雌雄同体は最も奇妙なものかもしれない。 【写真】メスしかいないサラマンダーに驚きの利点 たとえば、チョークバス(Serranus tortugarum)がそうだ。学術誌 「Behavioral Ecology」に掲載された新たな研究によると、サンゴ礁に生息する体長8センチに満たないこの小さな魚は、パートナーとペアを組んで、1日に20回も性的役割を入れ代えて励むという。 チョークバスのこの繁殖戦略は「卵のとりひき(egg trading)」と呼ばれ、卵を小さなまとまりに分けて産み、産卵期間中ずっとパートナーと性的役割を交代しあうのだ。 この魚が見せた見事な性的役割の果たし方には驚きました、と米国フロリダ大学の進化生態学者で今回の研究の筆頭執筆者であるメアリー・ハート氏は説明する。 パートナーから