無給医の問題が明らかになってから、医学界の重鎮が初めて取材に応じました。全国の医学部長の集まりで委員長を務める嘉山孝正氏は「大学病院の経営が厳しいことは事実だが、労働に応じた対価を得るのは人として基本的な権利だ」と述べて、大学病院は給与の支払いに応じるべきだという考えを明らかにしました。 嘉山氏は、無給医の調査結果が公表されてから初めてNHKのテレビ取材に応じました。 国の調査結果については「大学病院の診療報酬は公定価格で定められており、各病院の経営が厳しいという事情はある。しかし、自己研さんなどを理由に無給にするというのは、大学が診療報酬を得ている以上認められない。労働に応じた対価を得るのは人として基本的な権利だ。私自身も30代まで月5万円しか給与がなかったが、当時と社会状況は大きく変わっている。精神論だけで乗り切ることは限界に達している。このままでは若い医師が第一線からいなくなってしま