最初に取材応募メッセージを見たときは、正直に言うと、少々ひいてしまいました。子どもの前で平気でアダルトビデオを見る親──。どうかしています。そんな親のもとで育ったこの男性は、どれほど大変だったことか。 佐倉周太さん(仮名、30代)とオンラインで顔を合わせたのは、梅雨がまだ続く、7月の静かな朝でした。ずっと誰かに話したいと思っていたのでしょう、よどむことなく、幼少期からの体験を語ってくれたのでした。 息子の口に、無理矢理ご飯を押し込む母親 家族構成は父、母、周太さんと妹という、一見、いわゆる「ふつうの家族」でした。父親は小さな工場を経営し、家は持ち家です。けれど家計は厳しく、一家は切り詰めた生活をしていました。専業主婦だった母親は新興宗教にのめり込み、家事をしなかったため、宗教嫌いの父親と、喧嘩ばかりしていたといいます。 周太さんは小さい頃、病気がちでやせており、発育が遅めでした。そのためか
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