キラー・インサイド・ミー THE KILLER INSIDE ME 2011/アメリカ・スウェーデン・イギリス・カナダ R15+ 監督:マイケル・ウィンターボトム 原作:ジム・トンプソン『おれの中の殺し屋』 先ほどから、洗面所の鏡に自分の頭を何度も何度も打ち付けつつ、ロジカル・シンキングというものについて考えている。 と、いうのも、本作『キラー・インサイド・ミー』の原作である、『おれの中の殺し屋』の感想で書いた通り、ええと、息をするように殺人をする人というのは創作物上に於いて確かに存在して、しかも狂人の論理からもかけ離れた、要因のよく分からない殺人行為に手を染める輩、という、他人が容喙することこれ困難な造型が『キラー・インサイド・ミー』の主人公ルー・フォードには施されており、それを語る/表すにはまず、論理的思考というものがそもそもどういう手合いのものなのかを定義せねばならんと思ったから