前から「セカイ系」という話がぴんとこなくてこういうエントリ(碇シンジ=ハムレット説 - スマイル・トレーニング・センター)を書いたこともあったんですが、今回はもうちょっと考えてみようかと。「セカイ系」とされている特徴は次のような点だろう。 1. 世界の危機が描かれる。2. 個人的な悩みなり葛藤なりが丹念に描かれる。3. しかし両者をつなぐ中間項となるはずの社会があまり描かれない4. 卑小なもの(個人的な葛藤)と大いなるもの(世界の危機)が無媒介的に直結する想像力 このうち、1は「セカイ系」というくらいだから前提条件であって、特徴的なのは2〜4あたりになるのだろう。これが面白がられたりキモがられたりもう古いとか言われたりしていると。ただ、こういったのは、ある時代のオタク作品特有のものなんかじゃなくて、実は、日本近代文学の由緒正しき想像力につらなるものじゃないか。最近、ひっぱたかれたり何だりで