俗にいう「人間としての魅力」と、いまの民主主義 もちろんスキャンダルとは無縁な人がトップに来てくれれば、それは安定するでしょう。でもまあ、俗にいう「人間としての魅力」って、ある種のヤバい部分も持ち合わせる清濁併せ呑む系の人たち特有の匂いもあるし、暴言吐いてみたり、剛腕であったり、何か人を強烈に惹きつける何かを持ちつつ、凄く敵が多いとか、スケールの大きさや懐の広さなんてのをもっていたりもする。でも、そういう人がネット全盛のいまの民主主義では、ちょっとした問題を見つけては叩かれ、沈んでいくのでありまして。 福田次官「セクハラ発言問題」について話す麻生太郎・財務相 ©時事通信社 政治家も経営者も官僚も、いわゆる大物がいなくなった、という批判もまた、出るわけですよ。何十億と利権を堂々と漁って金権政治を切り盛りした政治家もいなければ、日の丸を背負って世界を相手に戦う名物経営者も数えるほどしかいなくな