この話の趣旨はタイトルの通りで、本来ならSlackの利用者としては傍流の「私立文系大学のゼミの学生」に、Slackを利用させるために悪戦苦闘した(している)話について紹介するというものだ。読み手として想定しているのは、同僚や似たような環境で教えている教員だけでなく、技術者以外の社員にSlack(その他のグループウェア)を導入、運用している管理者やマネージャー、そのようなソリューションを提案している事業者を考えている。そのため、「要件定義」に関わる前置きが長くなるけれど、具体的なノウハウよりも「未知のツールを利用してもらうためには?」という観点からのひとつの取り組み例として読んでもらえたらと思う。また、Slackそのものの解説については、ウェブ上にあまたある記事の方にお任せしておきたい(たとえばこちらの記事)。 1. 現状と課題 そもそも、なぜゼミでグループウェアを導入する必要があったのか。