「発票(fapiao、ファーピャオ)」は日本の皆さんにはなじみが薄い言葉だと思うが、中国では日常生活に深く根を張っていて、仕事や商売をしていれば否応なく向き合わざるを得ない存在である。発票とは何かというと、主に増値税(消費税のような付加価値税の一種)管理の目的で、世の中で行われるあらゆる商取引に対して、税務当局がその取引の存在を証明し、取引内容を確認する証憑のことである。 日本では、企業や個人が当該年度の会計処理をして利益を確定し、税務署に自己申告して、税務当局とのやりとりをする。中国はそうではない。詳しくは後述するが、中国では発票の存在を通じて、税務当局が民間のあらゆる取引の発生段階から関与し、経済活動のプロセスを各段階で把握する仕組みが出来上がっている。 これは発票がすべて紙だった時代からそうだったが、昨今、デジタル化の進展で、この仕組みの精度が飛躍的に高まっている。要は個人も企業も銀
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