超一流選手になりたい――。 2008年、ドラフト3位で大阪桐蔭高校から埼玉西武ライオンズに入団した浅村栄斗は、スケールの大きな目標を持ってバットを振り続けてきた。プロ入り5年目の2013年、王貞治、松井秀喜らに並ぶ史上最年少で打点王を獲得。23歳の右打者は、着実に自身の理想像に近づいている。 では、浅村の描く超一流とはどんな選手だろうか? 「ライオンズには松井稼頭央さん(現楽天)や中島裕之さん(現オークランド・アスレチックス)など、“顔”と言われる選手がいました。自分もそういう選手になりたいと、プロに入る前から思っていましたね。そういった人たちに追いつき、みんなに『ライオンズと言えば浅村』と思ってもらえるような選手になりたい」 2012年オフ、浅村は決意をグッと高める出来事があった。公私ともに仲がよく、「あこがれ」と公言してきた中島が翌年からメジャーリーグに移籍することが決定し、あるOBの