アンデルセンの有名な童話「裸の王様」に似た光景が、東芝で続いている。正確には「裸の上皇」と言うべきか。不適切会計の発覚で辞任に追い込まれた元トップのうち、最大の"戦犯"であるはずの西田厚聡・元相談役が従来の執務室から依然として動こうとしていない。 東芝内部では現在、不適切会計発覚と巨額損失を受けて、先行き不安が強まっており、多くの社員は「東芝を立ち直らせたい」と真剣に考えている。しかし、社内では上に対してモノを言えない雰囲気があるようだ。 西田氏だけが38階フロアに留まるのはなぜか 多くの社員が不思議に感じているのが、7月21日付で退任したはずの経営幹部の処遇。現在の対応は、ほどぼりが冷めるのを待っている、と取られかねないようなものだ。 とはいえ処遇には違いがある。同社は西田氏の後任社長を務めた佐々木則夫、田中久雄両氏の個室を、役員室が並ぶ本社ビル38階から37階へと移転させる準備を進めて
![裸の王様?東芝では「実力者」に誰も諫言せず](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/08c5d0590014758f6cbae47610ded733c78a1387/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fb%2F5%2F1200w%2Fimg_b5c0c44039b2b4ff33facc559fd8458e217234.jpg)