安倍政権が規制緩和に意欲を示す都心部の「民泊」で、トラブルが相次いでいる。大家に無断でマンションの一室を使い、ゴミや騒音などの問題が頻発、死亡事故も起きた。政府がルールを示す前に「無法地帯」だけが急速に広がり、住民たちを悩ませている。 7月下旬、東京都渋谷区のマンション12階のベランダから、中国人の女児(4)が転落死した。民泊中の事故だった。観光で来日し、母親は近くのコンビニでディズニーランドのチケットを買っていた。部屋はネットで予約していた。 だが、駆けつけた所有者側は、転落した女児が誰かわからなかった。「社宅に使う」と言う会社に貸した部屋で、民泊に使われるとは想像もしなかった。管理会社は無断で民泊に使った会社に対し「損害賠償などの法的手段を含めて対応している」と話した。 京都市でも、全44室の賃貸マ… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有