ブログを書きながら時折、何故自分はこんなことをしているのだろうと考えることがある。 駆け出しといえど、金をもらって書く身である。 映画や書籍のレビューなど、依頼されて書いたのであれば、5000円ほどは請求するような文字数だ。もちろん趣味の書き物だから、売り物と違ってラフな書き口ではあるが、それだって努力がゼロかと言われればそうでもない。それなりに頭はひねるし、確実に時間と打鍵コストはかけている。 金がもらえるわけでもなく、日々の記録になるわけでもなく。貧乏人の私はなぜ、こんなことを続けているのか。 そんなことを考えていると、村上春樹の文章に行き当たった。内容は読者とのQ&Aで、読者は就活で「自分について書け」と言われ、途方に暮れているのだという。 村上春樹はその読者の悩みを拾い上げて、「カキフライについて書く」ことをすすめる。 (私が理解したところの)村上のロジックはこうである。 人は自分