∞守備徹底、勝機つかむ ワクワクドキドキ、そして最終盤までハラハラさせてくれた2009年のモンテディオ山形。「降格確実」の前評判を吹き飛ばし、初めてのJ1の舞台で「残留」を勝ち取った今季の軌跡を振り返る。(高田正幸) 「戦前の予想は断然の最下位。ざまぁ見ろってんだ!」 5日の今季最終戦後、小雨の降るNDスタのピッチ上。サポーターへのあいさつの冒頭、海保宣生理事長が叫んだ。ゴール裏とメーンスタンドを埋めたサポーターから「カイホ」コールを送られ、大きく右手を上げた。 「最下位予想」にはそれなりの理由があった。Jリーグで唯一、社団法人が運営するモンテの今年度の予算は約10億円。リーグトップの浦和の70億円からは大きく引き離され、J1では断トツの「最貧クラブ」なのだ。日本代表などのスター選手もいない。 予想を覆した要因は何だったのか。「全員が高い守備意識で戦ってくれた」。小林伸二監督が真