■日本人と関わりが深い菌類 「菌類」とは、きのこ・カビ・酵母の仲間のことをいう。基本的に、菌糸という糸状の構造からなり、分解と吸収によって栄養を得る生物。菌類は我々の生活に深く関わっており、パンやシイタケ、お酒、味噌、醤油、かつお節なども菌類の働きからでき上がっている。また、医療の世界では、菌から作られる薬もある。日本食に欠かすことのできない味噌や醤油など、日本人は何かと菌にお世話になっているにもかかわらず、菌類を学校教育で扱うことは少なく、社会的な認知度は十分とは言えない。 しかし2004年、講談社「イブニング」で連載がはじまった石川雅之さん原作の「もやしもん」が菌類のイメージを変えた。同作品は菌が肉眼で見える主人公を中心に、菌と人間が繰り広げる農業大学を舞台にした学園マンガ。同作品に登場する菌類のポップで意外性のあるデザインが今までの菌に対するイメージを払拭し、男女問わずヒット。単行本