HOME > 推薦文献 > 書評 書評 「予言がはずれるとき」 著者 L. フェスティンガー、H.W. リーケン& S. シャクター(著)/水野博介(訳) 書名 予言がはずれるとき 出版社 勁草書房 本翻訳書は、“When prophecy fails”(1956年)を原典とする。著者はFestinger, Lieken, & Schachterである。Festingerは本書を出版した翌年に、有名な「認知的不協和の理論」を提出した。つまり、あの卓越した理論は、本書において行われたある宗教集団の活動についての参与観察研究の成果を発表した後、その成果を十分に踏まえて提唱したものであった。社会心理学におけるこの代表的理論が、われわれの多くが行っているような実験室実験だけではなく、本書のような生々しい現場研究によってしっかりと支えられている点を認識しておくことは、われわれが研究を進めてい