「家内は千葉県の出身でカジメ取りをやっていたのです」 「カジメという海藻はエキホーソというききなれない薬品になるらしい」 つげ義春『李さん一家/海辺の情景』ちくま文庫より引用 鳥と話ができる不思議な李さんが主人公の家の二階にいつの間にか住み着いてしまうという、なんともつげ義春っぽい謎のお話です。 ここに出てくるエキホーソという薬品ですが、どっかで聞いたことあるなと思ったら、手塚治虫のエッセイにも「エキホス」という名前の薬が出てくるんです。 なんというエッセイだったかは部屋中ひっかきまわせば出てくるはずですが(検索しても出てくるかもしれないけど)めんどくさいので記憶で説明します。もしかすると随筆ではなく『漫画の描き方』だったかもしれないです。 手塚治虫の母親は、よく昔話をしてくれたそうです。しかし、毎晩となればネタも切れて、そのうちお話を創作して聞かせてくれるようになりました。 お母さんがし