赤字ローカル線に未来はないのか――? 人口減・東京一極集中がとどまらぬ中、全国の地方でローカル線の廃線危機が叫ばれている。経済合理性の名のもとに「廃線やむなし」の決断が下されるケースが、今後相次ぐこともありそうだ。一方で世界では、そもそもローカル線は「儲かるわけない」が“常識”なのだという。儲からないローカル線は、いったいどのように運行されているのか。赤字でも「廃止論」が巻き起こらないのはなぜか。路面電車やバスが充実したオーストリアの首都・ウィーンを拠点に研究を続ける柴山多佳児氏が、公共交通の“世界基準”をシリーズで解説する。(JBpress) (柴山多佳児:ウィーン工科大学交通研究所 上席研究員) 5分歩けば駅がある 筆者は交通計画、そのなかでも特に公共交通計画・政策を専門として、ヨーロッパ中部に位置するオーストリアの首都ウィーンの工科大学に勤務している。 ウィーン工科大学は1815年創
「秋葉原の見慣れた光景が変わったな~」という声が、SNSなどで聞かれる。実際、2022以降、東京・秋葉原で閉店や規模縮小する店舗が多く、街並みは変わってきた。 この種の投稿内容をよく読んでみると、「10~20年前の秋葉原は雑多で魅力があったが、それが無くなってしまった」というのが、真意であるらしい。かつて電気街、その後「オタク文化」の象徴だった当時の様子を知っている人たちが、街から離れてしまっているのだろうか。 閉店したガンダムカフェ、とらのあな、肉の万世 秋葉原で、2020年以降に閉店・休業した主な店舗を調べた。22年1月に「ガンダムカフェ」など4店舗、同8月31日に中古漫画販売「とらのあな 秋葉原店A」、23年12月6日にホビーショップ「イエローサブマリン秋葉原スケールショップ」、24年3月31日「肉の万世」秋葉原本店といったところだ。秋葉原のシンボル的な店が、どんどん消えている。 逆
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