韓国で、アメリカ産牛の全面解禁に反対する10〜20万人規模のデモが続いている(日本は今のところ生後20ヶ月以上と危険部位の輸入は禁止しているが、李明博は危険部位以外の全面解禁をアメリカと合意した)。5月半ば以降、連日連夜、デモとキャンドル集会が途切れることがない。日本のマスメディアはあまり大きく伝えていないが、隣国で「何か」が始まっていることは確かだ。日本の、とくに運動圏の人々はもっと注目してほしいと思う。その「運動の質」は、かつてないものだ。 まず、運動の口火を切ったのは中高生であり、野党や運動団体ではなかった。 4〜5月、中高生の間で、ネットや携帯メールを通じて狂牛病への不安が猛烈な勢いで(非科学的なデマも多かったらしいが)語られ、彼らが街頭に飛び出したのである。大人たちは彼らの突然の登場に驚き、週刊誌は軒並み「なぜ子どもたちは街頭に出るのか」といったタイトルで特集を組んだ。中高生のス