「この位の仕様で上手く作っておいて」とひと言伝えておけば、望み通りのシステム一式が出来上がって来ると嬉しい。これなら細かい点まであれこれと指示する必要も無く手間が省けるし、期待通りのモノが期待通りの納期、品質で出来上がってくれば万々歳だ。 しかしながら、世の中、そんな「あうんの呼吸」が通じる関係というものはなかなか無い。明文化できないノウハウは暗黙知として開発者の頭の中に入ったままなので、頼れる人がいなくなってしまうと、誰も作業を代行できない。長年に渡って作業を担当してくれていたベテラン開発者も「寄る年波には勝てず体調を崩して休み」が続くと、途端に問題が噴出してしまう。 だからこそ、設計資料は必須だ。組織として開発をすすめる以上、人が入れ替わっても作業を継続出来るように設計情報の伝授は不可欠なのだ。何を何処まで作成するのか開発スコープを定め、設計の意図や方針検討時の代替案などソースコードに