牛乳のパッケージには簡体字(中国語)とハングル(韓国・朝鮮語文字)で商品名が併記されていた。 コンビニ大手のローソン(本社・東京)では、この春からPB(プライベートブランド)商品の一部で、商品名の多言語表記を始めた。牛乳、食パン、豆腐など、いわゆる「白物」と呼ばれる食品を対象として、従来の日本語・英語併記以外に、前述した2か国語も加えられたのである。 多言語表記はいまや社会の趨勢だ。街中の案内板や鉄道機関をはじめ、各所で外国語の併記が進められている。インバウンド対策であることはもちろん、在留外国人数が300万人にも迫る現在、多言語表記は単なる配慮というよりも、多国籍の日本社会を生きるうえで必要な責務ともいえよう。 ところが──。差別と排他な気分に満ち満ちた者たちが、こうした動きに横槍を入れる。 コンビニ商品の多言語表記もまた、差別主義者たちの理不尽な攻撃を受けることになった。 ヘイトスピー