観終わったあとは、「青春っていいなぁ」と、思わずため息をついてしまいました。 「僕たちの舞台」は1998年に撮られたフランスの映画です。20分ほどの小劇を作るため、演劇学校の15人の生徒がひと晩スタジオに集まって、あーでもないこーでもないと試行錯誤します。 劇のテーマは自分たちの住むストラスブールという街。街のことを調べて発表しあい、進め方を議論して、即興劇を作ってみたり、合唱してみたり、また議論してみたり、また小劇を作ってみたり、休憩したり、ご飯を食べたり、別の劇を作ってみたり、踊ってみたり…… いつまで経っても方向性すら決まらず、時間ばかりが過ぎていきます。 でも……その時間の、なんと豊かなことでしょう! 彼らは不器用で、でも真剣で、ユーモアをもって課題に接しています。 時間がないとイライラしたりせずに、ノンビリと、歌い、試しては壊し、笑いあい、お互いに親密な空気を共有しあっていきます