餃子のダブルをビールで落とす。 「餃子の王将」では、俺はもっぱらそのスタイルで通している。男ならひとりで飲める駅前の店のひとつやふたつは抱えている。太古の中国人が産んだ完全食である餃子は、数千年を越えてなお隣国の男たちの空腹を満たし続ける。 餃子に耳あり。 俺の独り言は目の前の皿に盛り付けられた餃子の狐色の耳にだけ届いている。 手元のメニューを見ると、黄金色のスープに浸った中華麺が煽り文句の中で誇らしげにその姿を見せつけている。ギャンブルで潤うだけの、よそ者ばかりが跋扈するこの街にも、西東京ならではのご当地の味があることを知らせてくれる。 ご当地麺を追加で注文する。バイトの女の子の張りのある若い声は、湯気の向こうの厨房に吸い込まれた。厨房の奥、まだ真っ白な餃子の耳にも届いたに違いない。 はっ、夢か。 こないだ「王将」に行ったら、ご当地麺メニューっていうのやってて、ウチんとこは西東京なので「
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