みなさんはマタニティマークを知っているだろうか。妊娠・出産に関する安全性と快適さを目指し作られたものであるのだが、近頃このマタニティマークの在り方が話題になっている。出産を終えた母親がネットで売却し、妊婦ではない女性がつけていることがあり問題になった。にわかには信じられないが、マタニティマークを付けていてお腹を殴られたという声もある。そういったこともあり、マークはあまりつけないように指導する産婦人科もあるようだ。「妊婦である」ということをアピールするマタニティマークに対して、その捉え方は様々だ。新しく生まれる命に対して温かい感情を抱く人もいれば、境遇によってそうではない人もいる。ただ、困っている人に対して手を差し伸べる、そんな単純な優しさに溢れる社会を、誰しも求めているのではないだろうか。その一つのきっかけとして、マタニティマークがあれば。そんなストーリーを一つ、STORYS.JPから紹介
「おにいちゃん、どこでおりるの?」 「ええっと、○○駅を今出たとこだから、次が○○駅で、だから次の、次の――」 「あっ、みてみて! うみだよ、おにいちゃん、うみー」 おいおい弟くん、お兄ちゃんがきみの質問に答えているんだから、最後まで聞いてあげなさいな。そんなことを思いながら、でも下の子ってのは大概そういうもんだよな、とちょっと苦笑しながらこの微笑ましい会話を聞いていた。 二人はちょうど向かいのシートに座っている。弟は靴を脱いで、窓のほうに体を向けていた。車内に乗客はまばらで、近くに保護者らしき人はいなかった。きっとこの兄弟は二人っきりで電車に乗っているのだろう。はじめてのおつかい的なやつかもしれない。電車に乗るというだけのことが、子供にとってはとんでもない冒険になるものだ。 さっきからお兄ちゃんは立ち上がったり座ったりして、ずっとそわそわしている。車内の案内表示や路線図に目をやったり、窓
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く