世の中にはトンネルというものがある。その種類、様式は様々だけれども、私が特に魅力を感じるのは煉瓦造のトンネルだ。 煉瓦トンネルは主に明治時代、日本の近代化に伴って盛んに建造されたもの。昭和に入ってからはほとんど作られなくなってしまったが、今でも当時作られたものが全国にポツンポツンと残されている。 そのような中、ちょっと変わった、特殊な煉瓦トンネルが存在するのをご存知だろうか。その名も、「ねじりまんぽ」。 (木村 岳人) 琵琶湖疏水インクラインのねじりまんぽ すべては、以前私が書かせていただいた琵琶湖疏水(びわこそすい)の記事(→参考)から始まった。 この記事で、私は琵琶湖から鴨川に至る琵琶湖疏水をたどったのだが、その終盤、京都の南禅寺付近にて、インクライン(物資運搬用ケーブルカー)の跡を通り抜けた。