アニメーションの映画学 (ビジュアル文化シリーズ) 作者: 加藤幹郎出版社/メーカー: 臨川書店発売日: 2009/03メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 49回この商品を含むブログ (8件) を見る 結論から言うと、アニメについてちょっと何かを掘り下げて考えてみたい方には確実に役に立つ本です。 アニメーションの「表現論*1」寄り(正確に言うと映像理論ですね)の本格的な評論集はおそらく初めてだと思われるので、そちらの方面で興味がある方には特におすすめです。センセーショナルな要素を出来る限り排除した誠実な文体・内容は、今まで流通していたアニメ評論とは一線を画しています。学術的方法論に忠実な評論集ですが、文体は限りなく平易なので読みやすいですし、参考文献を追いかけていくと本格的な思索へのリファレンスになっている(ただ、網羅的ではないので少々の連想力が必要ですが……)点もいいと思います。