プロローグ 君と出会わなければ こんな気持ちにはならなかったと思う。 君と出会ってなくても お腹は減ったと思う。 私は今日も遠くを見つめる。 あの虹の下に 君がいるから。 <1> 「あ〜!!超お腹減ったしっ♪♪」 私、美加みかん。高校一年生。 背も低いし、 そんなにかわいくないし、 頭もよくないし、 太り気味だし。 中学のときから今まで、何となく人を好きになったことはあるけど、本気になったことなんて一度もない。 そんな中、君と出会った。 みかんの中の何かが、君に出会ったことで変わっていく… 教室に入ると、いつものメンバーが集まっている。 「あ、みかん、おはよ。 さっき、駅前のヨシギューにいなかった? …そんでさ、今度の生徒会長かっこよくない? 私、つきあっちゃおうかな?」 彼女は、葦野むくみ。 胸まであるウェーブがかったロングヘアーの枝毛チェックに余念がない。 私たちのグループの中では一番
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