「組織的虐殺」世界に衝撃 捕虜施設爆発 ウクライナ兵50人超死亡【検証 ウクライナの戦場】 ロシアが支配するウクライナ東部ドネツク州オレニフカにある捕虜収容施設で昨年7月、大規模な爆発が発生し、ウクライナ兵50人超が死亡した。ロシアは国連の調査を拒否。ウクライナ側は捕虜の大量殺害は、「最悪の戦争犯罪の一つ」(ゼレンスキー大統領)だと指弾する。生き延びた元捕虜らの証言を基に事件を検証した。 進まぬ調査 遠い真相解明 捕虜収容施設爆発事件 ウクライナ東部ドネツク州オレニフカで発生した捕虜収容施設爆発事件は、国際人権法で守られるべき戦争捕虜が多数、同時に死亡したことで世界に衝撃を与えた。「煙と火災が激しく、肉を焼くような臭いがきつかった」。生き延びた元捕虜は証言する。国連は調査団派遣を目指したが、ロシアは現場への立ち入り要請を拒否。「組織的な虐殺」とも指摘される事件は、1年以上経ても調査が進まず