ロシア軍によるミサイル攻撃で破壊された住居用建物で活動する救急隊員=ウクライナ東部ハリコフで2022年8月17日、ロイター 日本のマスメディアの報道や有識者の発言は、ウクライナや欧米諸国(特に米国と英国)からの情報が信頼度が高いという前提でなされている。対して、ロシア発の情報は操作されたものと受け止められ、まともな評価の対象になっていない。 筆者は、欧米発であれロシア発であれ、正しい情報もあれば操作された情報もあると考えている。情勢を分析する上で、善悪、好悪の判断を一旦括弧(かっこ)に入れて、ロシアの内在的論理を捉えることが重要と考えている。 研修中に知り合った現ロシア与党の幹部会員 筆者は外務省の研修生として、1987年9月から88年5月までモスクワ国立大学で学んだ。そのとき哲学部科学的無神論学科で机を並べて勉強したのがアレクサンドル・カザコフ氏だ。 65年生まれでラトビアのリガ出身のカ
![ウクライナ戦争とロシア政治エリートの論理 | | 佐藤優 | 毎日新聞「政治プレミア」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f8563e5f176f19844462612e65921960c619ac2f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.mainichi.jp%2Fvol1%2F2022%2F08%2F30%2F20220830pol00m010001000p%2F0c10.jpg%3F1)