世界遺産・二条城(京都市中京区)の修繕費に充てる「一口城主募金」の寄付者が28日、羽織り姿の“一日城主”になり、普段は入れない大広間で記念撮影をして将軍気分を味わった。 29、30両日も行われる。 二条城は1603年に築城されたが、土台や瓦屋根などが老朽化し、京都市が築城以来最大規模となる改修を今年度から計画。昨年10月から修繕費の半額(50億円)を一般募集しており、4月末現在で1423件約1600万円が寄せられている。 この日は、寄付に協力した5組9人が、大政奉還が行われた二の丸御殿の大広間や、将軍の側近など限られた人しか入れなかった黒書院で、堂々と座って記念撮影。いずれも京都大大学院2年の桐野裕之さん(39)は「普段は近づけないふすまを、近くで見ることができた」と喜び、片岡亮さん(30)も「歴史が残る城は日本人の心だと思う。未来に残せるように願っている」と話していた。