1、ドーパミンとは? ドーパミンは交感神経節後線維や副腎髄質に含まれるノルエピネフリンやエピネフリン(ホルモンの一種)という物質とともに生体内アミンの一種であるカテコラミンという物質のひとつです。私たちの食べ物の中に含まれるフェニルアラニンやチロシンというアミノ酸がチロシン水酸化酵素によってドーパになり、それがドーパ脱炭酸酵素の働きでドーパミンになることがわかっています。このドーパミンはさらにドーパミンβ水酸化酵素という酵素でノルアドレナリンになりますし、これはさらにエピネフリンに変わります。ですから、1950年代まではドーパミンはノルエピネフリンやエピネフリンの単なる前駆物質で、それ自体はとくに生理的な仕事はしていないだろうと一般に考えられていました。ところが、1959年になって大阪大学の佐野勇教授らがドーパミンは脳にもノルエピネフリンと同じくらいたくさん含まれていて、その脳内分布は