「芸人としておいしい」。 お笑い好きの方ならば、とても馴染みのあるフレーズだと思います。少し前のネットニュースで、WEBのテレビ番組表で起きた誤表記が取り上げられていました。なんでも「川上哲治氏お別れ会」とすべきところが、一時的に「出川哲朗氏お別れ会」となっていたそうです。聞いた瞬間、思いました。「出川さん、おいしいな……」と。 ところで、この「おいしい」という表現が味覚以外に、「メリットがある・都合がいい・お得な状態」などを指すようになった経緯を知っていますか? 私は、恥ずかしいことに最近まで知りませんでした。あるテレビ番組を見るまでは。 80年代カルチャーの重要人物・コピーライター糸井重里 2013年11月9日放送「80年代の逆襲『宮沢章夫の戦後ニッポンカルチャー論』」(Eテレ) 講師は宮沢章夫(劇作家)。 生徒は風間俊介、他。 テクノポップからお笑いまで80年代を代表するカルチャーを