長男のダルビッシュ有、次男の翔、三男の賢太の3兄弟を育てた母・ダルビッシュ郁代さん。兄の有が野球で注目を浴びていく中で、翔の素行がどんどん悪くなっていき──(全6回中の4回)。 授業中に教室から飛び出して ── 次男の翔さんは、大阪の西成で炊き出しをされたり、SNSなどでも活躍されていますが、子どもの頃は子育てでご苦労されたと聞いています。 郁代さん:次男は多動性(ADHD)でじっとできなかったので、目が離せなくて。日々世話に明け暮れていた感じはありました。 ── 翔さんが多動性だとわかったのはいつくらいですか? 郁代さん:もうずっと何か違うなって思っていたんですけど。でも、うちの次男が産まれた約35年くらい前って、ADHDとか多動性といった言葉が日本ではほとんど出ていなかったんですね。とりあえずじっとしてない元気な子みたいな感じで思われていましたが、じっとしていない度合いが普通じゃないな
「サイバー犯罪で逮捕されていた 朝鮮人など虐殺してやる──ネット空間でそう息巻いていた差別主義者の男は、両脇を二人の警察官に支えられて法廷に姿を見せた。 よれよれのジャージ姿だった。両手には手錠がはめられ、腰縄がされた状態である。肩口まで無造作に伸びきった髪は白いものが目立ち、まるで落ち武者のような印象を与えた。肌艶もなく、顔には吹き出物が目立つ。その疲れ切った表情と虚ろな目つきは57歳という年齢以上に老けて見えた。逮捕されてから三か月にも及ぶ勾留生活が、初老の域に差し掛かった男の生気を抜き取ってしまったようにも見える。 手錠を解かれた男は被告人席に座ると、傍聴席を見まわした。男の視線が最前列に座る私を捉える。その瞬間、「おっ」という感じで照れたような表情を顔に浮かべた後、彼はなぜか私に向けてちょこんと頭を下げた。私も合わせて軽く会釈する。 それが私たちにとって二度目の"対面"だった。 9
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