Lesson534 命が傷ついている これを書くには勇気が要る。 被災地や支援にあたっている人にとっては、 あまりにひ弱な内容であるし、 私に何がしかの期待をしてくださっている人には、 がっかりだろう。 でも表現というものは、 正しいか、まちがっているかではない。 強いか、弱いかでもない。 かっこいいか、かっこわるいかでもない。 かっこ悪くても、しょぼくても、 ありのままの自分を認め、理解し、 言葉にして解放することだ。 だから、2011年3月28日の、 自分の等身大の想いを書いてみたい。 震災から数日後、 「自分はどうも傷ついてるんじゃないか」 と想いはじめた。 そんなバカなと何度も打ち消した。 東京で、実害のなかった自分が、 いったい何に傷つくというんだ。 でもちょっと優しくされると泣きそうになる。 白いごはんに、 手を合わせてありがとうと言いたくなる。 お風呂にはいると湯が内臓にしみ