かつて広島でエースとして活躍した黒田博樹投手(39)が、8季ぶりに古巣のユニホームに袖を通すことになった。米大リーグの一線で活躍を続ける選手の日本球界復帰は極めて異例。その裏には、黒田と広島球団の特別な関係があった。 【やっぱり黒田には赤が似合う】 2007年11月30日。広島からフリーエージェント(FA)宣言した黒田は大リーグ挑戦を表明した。「野球人として前に進みたいと決断した」。一方でファンや球団への感謝の思いを述べ、涙ぐむ場面もあった。 万年Bクラスの低迷期を支えた功労者。そんな黒田の夢に理解を示した球団は、移籍後も背番号「15」は空けたままにした。球団幹部は「ぼろぼろになっても、最後にいつか戻ってきてくれればいい」と繰り返し、米国での活躍を見守った。一方の黒田も「日本復帰があるなら広島が一番」と語るなど、育ててくれた球団への思いを持ち続けていた。 来年2月には40歳となる黒田