岡山理科大の山本俊政准教授は海水を使わずにトラフグの養殖に成功した=岡山市北区の加計学園生命動物教育センター(青木貴紀撮影)(写真:産経新聞) 高級魚のトラフグを特殊な“淡水”で養殖することに、岡山理科大工学部の山本俊政准教授(水産増殖学)の研究チームが成功したことが13日、分かった。海水を使わず、少量のカリウムなどを加えた「好適環境水」を開発し、養殖に利用した。肌が金色がかっているのが特徴で、薬品を使わない安全な「黄金トラフグ」として今月末に初出荷する。ほかの海水魚の養殖も進めており、内陸部でも海水魚を養殖できる新技術として注目を集めそうだ。 好適環境水は、淡水にカリウムなどわずかな電解質を加えて浸透圧を調整。海水魚と淡水魚の両方が成育できるとされる。 研究チームは昨年4月、加計学園生命動物教育センター(岡山市北区)で、トラフグの卵約千個を孵化(ふか)させ、同6月ごろに好適環境水の水