破綻寸前の離島、今は生徒数が倍増 町ぐるみの大改革島根県海士町長 山内道雄氏(下)2017 / 5 / 6 島根県海士町が「地方創生のトップランナー」とうたわれるまでには、身を削る改革もあった。税収に匹敵する額の地方交付税を切られた時、山内道雄町長は「いよいよ来る時が来たな」と感じ、自らの給与を5割カットする決断をした。職員・町民が一体となり、町長の決断を支持した背景には、どんな思いや出来事があったのだろうか。 ◇ ◇ ◇ 忘れもしない2004年の1月8日、課長以上が集まる町役場の経営会議で、どの住民サービスを残すかを議論しました。予想されるサービスの低下を考えれば自分自身の身を削ることが必要だと判断し、まずは町長である私自身の給与を30%カットすることを決めたのです。 それ以前にも、やれるだけの経費削減はしていました。最初に廃止したのは町の収入役です。当時の地方自治法では人口10