2019年9月3日のブックマーク (1件)

  • 「神代史」批判と〈脱神話化〉の意味―津田『神代史の研究』再読   | ちきゅう座

    <子安宣邦:大阪大学名誉教授> 〈大正〉を読む・11 「神代史」批判と〈脱神話化〉の意味 ―津田左右吉『神代史の研究』を再読する 「その大和の国家の君主の家が統一国家の首長としての皇室となられたのである。国家の統一は民族の内側に発生した事件であり、皇室は民族内部に於ける存在であるので、ここに国民と民族とが同義語として用い得られる民族国家としてのわれわれの国家の特性がある。」     津田左右吉『文学に現われたる国民思想の研究』一「序説」 1 「神代史」の〈脱神話化〉 私は津田の『神代史の研究』をその記述と方法に共感しながら読んでいったわけではない。これを課題とすることを自分で定めながら、実際にこれを読み始めて、その読みにくさに閉口した。共感するどころか、違和感の方がはるかに私には強かった。だが記紀「神代史」の文批判の諸章を何とか読み終えて、「神代史の結構」(第17章)から最終章「神代史の