商品・企業の性格をはっきりさせ、次の一手を読む プロダクトコーン理論 (TM) 【要約のページ】 ひとりよがりだった企業の商品定義 企業がマーケティング活動を行う場合、まず商品の「性格」を定義する必要がある。商品の定義の方法は、試行錯誤を重ねながら時代とともに変遷してきた。まずは、どのように移り変わってきたのか、そして現在、商品はどのように定義されているかを説明しよう。 マーケティングという観念が日本に導入されたのは、昭和30年代初期である。 当時は、企業といえば大半が第二次産業だった。この時代の商品の定義は、おもに製造部門のためのものだった。すなわち「サイズは○○センチ」「重さは○○キロ」といった具合である。こうした定義は「規格」と呼ばれている。つまり規格とは、企業側の商品の定義である。当時は技術レベルも現在とは比較にならぬほど未熟で、企業も小所帯だった。そのため社員が各自の努力で商品知