僕の新刊『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』の帯には、次のように書かれています。 本は99%、忘れていい! 大切なのは、「1%のかけら」を残すこと。 これは僕の持論で、読書についての考え方を集約したものでもあります。 1冊の本を読み、その内容をほとんど忘れてしまったとしたら(僕も、そんなことはしょっちゅうあります)、それが、その本に対する自分なりの結果です。覚えられなかったということは、記憶させるだけの“キャッチーななにか”がその本のなかになかったということ。だからそこに執着するよりも、「忘れてしまった」というファクトを受け入れるべきなのです。 そして重要なのは、これとは逆のケースです。本当に自分にとって必要なことであったとしたら、「覚えよう」と意識するより前に覚えてしまうはず。たとえば、「99%は忘れちゃったけど、この1%が強烈に記憶に残ったんだよね」ということがあったとした