和歌山県の令和6年度の最低賃金(時給)について和歌山地方最低賃金審議会(広谷行敏会長)は「時間額980円とするのが適当」と松浦直行・和歌山労働局長に答申した。現行の時給929円から51円(5・49%)の引き上げとなる。異議申し出がなければ10月1日に改定される。 引き上げ幅は昨年度の40円を超え、最低賃金が時給で示されるようになった平成14年度以降で最高。ただ全国平均は昨年度に初めて千円を突破し、今年度は1054円になる見通し。千円に届かない見通しなのは近畿では奈良(986円)と和歌山のみ。 最低賃金は、パートやアルバイトなど非正規を含む全ての労働者に適用される賃金の下限額で、毎年度改定されている。下回った企業には罰金が科される。同労働局は最低賃金の引き上げに向けた企業の環境整備を図るため、業務改善の実施などに関する支援を行っている。