村上春樹の小説に登場する音楽を取り上げて、それが作品あるいは作者にとってどんな意味合いがあるのかを読み解く異例のディスクガイド『村上春樹の100曲』(立東舎)が好評だ。村上春樹は、本日10月21日放送のラジオ番組『村上RADIO』(TOKYO FM)でDJを務めるなどしており、昨今ではその音楽観にも改めて注目が集まっている。本書のレビュアーの一人であり、編者を務めた栗原裕一郎氏に、村上春樹作品を音楽で読み解くことでどんな理解が得られるのかを、彼の音楽の趣味嗜好とともに論じてもらった。(編集部) 音楽を軸に考えないと見えてこない視点 『村上春樹の100曲』(立東舎) ーー村上春樹の小説との出会いと、本書の狙いを教えてください。 栗原:最初は普通に一読者として、ですね。高校生くらいの頃、『羊をめぐる冒険』を最初に読んだんだったかなあ。この仕事をするようになってからは、春樹が新作を出すたびに毎回
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