僕はおじさんが大好きだ。 僕も37歳のおじさんだが、僕の好きなおじさん達の前では僕なんて子供だ、いや赤子だ。 おじさんといっても、バリバリ働く世界を飛び回るタイプのおじさんじゃなくて、世界を飛び回らないタイプのおじさんが大好きなのだ。 羽のないタイプのおじさんだ。スーツタイプのおじさんじゃなくて、ジャンパータイプのおじさん、ポケットが無駄にあるタイプのおじさんが大好きなのだ。 18歳から24歳の6年間をほぼ京都のパチンコ屋で過ごした僕の周りにはいつもそうゆうおじさんがいた。 どんなに負けても絶対怒らない常に笑顔のおじさん、通称ガンジー。毎日6時ピッタリに来る人間時報おじさん、通称6時爺。4年間帽子をとったところを誰も見た事がないおじさん、通称帽子。帽子に至っては、帽子とったら直接脳だったと嘘つきおじさんが言ってた。 24歳から2年間、地元福井県の何を作ってるかわからない工場で働いた時もおじ