捕鯨をめぐる情報戦争 ("Japan Australia News"紙2000年9月の記事を、著者の了解のもと修正) 三崎 滋子 日本捕鯨協会アドバイザー 始めに: 昨年クリスマスから今年1月にかけて、南極海で捕鯨船団にむかってグリーンピスが戦闘的な抗議活動を展開した後、今年7月アデレイドで、国際捕鯨委員会(IWC)という政府間会議が開催された。 科学委員会などの予備会議が6月半ばに始まって、延々と4週間にわたる会議であった。 その間にオーストラリアのメディアが鯨をめぐる話題をしばしば報道したから、皆さんの中にはこれらに注意を払っておられた方もあったであろう。 会議で、或いはその周辺において、ホスト国オーストラリアが日本に向けて発信したのは、強烈な反日のメッセージである。 また、現状世界第3の捕鯨国であるアメリカ*でさえも、イギリス、ニュージーランド、オランダなどと共に口をきわめて、日本を