郊外の民家わきに、毎日のように止められている緑ナンバーのトラック。プレート表記の地名からは、このエリアに事業所を構える運送会社の車両ではないことがわかる。この見慣れた光景は、昔から後を絶たない「ドライバーによるトラックの持ち帰り」かもしれないが、正しく管理すれば「ダメな根拠はなくなる」(運輸行政の担当官)ため、頭ごなしに違法と決めつけることもできない。 働き方改革が求める時短にお手上げ状態のトラック業界にとって、運行管理を厳格化することで営業マンのように「直帰・直行」が可能なら、それがドライバーの拘束時間の削りシロとなるだろうか。 ■ダメといえない 実は、この問題は10年ほど前にも取り上げたことがある。長距離と地場仕事の2つのパターンで〝苦肉の策〟をひねり出した2つのトラック事業者の様子と、それを行政当局がどう評価するか…そんな内容だった。双方の社長が思い付いたのは、国交省の「ドライバーが