現在セリエAの最下位にいるパルマFCの倒産が、秒読み段階に入った。 2月中旬、パルマ地方検察庁はパルマFC株式会社に対し、税務不履行による倒産勧告を行ない、日本でいう会社更生手続きの適用をパルマ地方裁判所に請求した。請求の審理は、今月19日に予定されている。 選手たちへの給料未払い騒動は、事件の一端に過ぎなかった。 クラブの多大な負債が明らかになる一方、救済を約束したはずの新会長の正体はなおも知れず。リーグ機構とサッカー協会が対応に遅れをとる間に、国境をまたいだ巨額詐欺事件の匂いすら漂い始めた。A残留の望みがほぼ消失する中で、41歳の若き市長がクラブ存続へ奔走する。 まるで、サッカークラブを舞台にした犯罪推理小説か、と見紛うような話だが、もちろんこれはフィクションではない。パルマFCの破綻危機が、セリエA全体を揺るがす大事件へと発展しつつある。 昨季は6位ながら、所得税滞納でEL予選に出ら