■「シャペコエンセの悲劇」はなぜ衝撃的だったのか?ブラジルのプロサッカークラブ、シャペコエンセの選手・スタッフを含む71名が死亡した、コロンビアでのチャーター機墜落事故。悲劇から1週間後の12月6日、東京・四谷にある聖イグナチオ教会で行われた、駐日ブラジル大使館主催による追悼ミサに参加してきた。カソリックのミサに出席するのは初めて。お祈りや賛美歌はいずれもポルトガル語だったので、戸惑うことも少なくなかったが、日本で暮らすブラジルの人々と鎮魂の時を共有できたのは得難い経験となった。 シャペコエンセは、「名門」とか「強豪」といった称号から程遠いクラブであった。正式名称は『アソシアソン・シャペコエンセ・ジ・フチボウ』。ホームタウンのサンタカタリーナ州シャペコは、人口20万人ほどの小さな町である。クラブ設立は1973年。カンピオナート・カタリネンセ(サンタカタリーナ州選手権)では5回の優勝を誇るも