政府の原子力災害現地対策本部は12日、福島県伊達市で日本原子力研究開発機構が実施中の除染モデル事業に従事していた建設会社の男性作業員(60)が死亡したと発表した。原子力機構は死因を明らかにしていないが、被ばくとの関係はないとしている。国などの除染事業で作業員が亡くなったのは初めて。 男性は12日午後1時ごろ、同市霊山町下小国のモデル地区で、休憩中のトラック内で心肺停止状態で見つかり、約1時間後に病院で死亡が確認された。この日は午前10時から正午まで、マスクを着けて側溝の土砂を撤去していた。重労働ではなかったという。 下小国地区は6月末、放射線量が局地的に高いとして特定避難勧奨地点に指定された。原子力機構は一部地域をモデル事業の対象とし、同日から除染作業を始めていた。 【関連記事】 早くもささやかれ始めた6月解散説 TPP攻防戦「出来レース」のカラクリ 【特集】野田佳彦内閣閣僚