給食・・といえば飲み物は『牛乳』だろう。 ある春の日の給食の時間のこと、教室で牛乳をこぼした子がいた。 当然、こぼした牛乳は掃除ロッカーにある雑巾で拭き取られ、処理されたわけであるが、クラス男子の地味キャラだった「まーさん」が突然こんな提案をした。 『・・この雑巾を育てよう』 最初彼が何を言っているのか全く理解できなかったが、要するに、 【牛乳雑巾→必ず臭くなる→どうせなら最強の悪臭雑巾にしよう】 ということであった。 全くもってクレイジーである。 が、アホの盛りの中学時代、かつ娯楽の少ない校内でその提案は非常に魅力的かつ興味深いものであり、その提案は男子の全会一致で可決された。 その日から、まーさんの牛乳ぞうきん飼育活動が始まった。 牛乳ぞうきんの飼育箱はバケツになった。 まーさんは、毎日毎日エサである牛乳をすこーしづつ与え続けた。 最初の頃こそみんな関心を持っててたまに様子を聞いたり、